イメージファイルとオーディオCD(1)
2020/01/19
CDを物置にしまいたい
  • 1年半前よりUSB-DACを使い始めてから、音楽データはCD音質のflac(44.1kHz, 16bit)にしています。最近の流行りはストリーミングなのですが、音楽の嗜好は10代〜20代で大体決まってしまうため、私がよく聴くのは昔(*1)の曲がほとんどです。

  • すると、私が聴いていた時代のCDはレンタル屋にいくらでも転がっているため入手には困りません。今回もmp3からflacへデータを変える際、手元に無かった数十枚は再度CDを借りてflacデータをリッピングすることで事足りてしまいました。

  • データ取り込み後、CD本体に用があるのは歌詞を見たいときなのですが、プレーヤーによってはネットから自動取得&カラオケ的表示まで(*2)してくれます。 するとリッピング後のCDには全く用事がありません。しかし家族全体のCDコレクションはかなり場所を取っています。そこで、私以外の家族分CDもリッピングして整理することにしたのです。

思ったより精神的な負荷が
  • 家族分のCDもリッピングすることにしたのですが、以前の経験から「まぁ、大したことはない」と考えていました(*3)。ところが、いざ始めてみると「おや、CDDBに登録されていないな...」といった感じで曲タイトルを入力するケースが出てきます。マイナーなCDが思ったより多かったのです。それでも「少しずつやればいいか」と作業を進めていました。

  • しかし更なる「特殊ジャンル」という壁が私の前に立ちはだかります。えっ...このアルバム名とか曲タイトルとか、私がタグ編集するの...まじで...。頑張ってCD2枚程度タグ情報を編集しましたが、自身の精神世界で「宇宙の 法則が 乱れる!(*4)と叫ぶ事態に。

マイナーなCDはイメージファイルにしよう
  • このまま続けると廃人になりそうだったので、特殊CDは所有者ご本人にタグ編集して頂く方針へ切り替えました。

  • とりあえずCDを isoイメージファイル化して仮想ドライブにマウントすれば良いかなと。そういえば foobar2000 なら直接イメージファイルを開けるのではと思い、File->Open のメニューで拡張子をチェックしたところ iso がありません

  • あれ? と思いつつImgBurnでCDのイメージファイルを作ると、isoは作れないと怒られた後 'bin+cue' が作成されました。ちなみに cue は foobar2000 で読み込み指定できました

  • どうして iso は駄目なんだっけ? 理由がわからないのも気持ち悪いので、今回CDのイメージファイルについて調べることにしました。とても長くなりましたが、ようやく本題に入ります。

CD内のデータ構造とトラック
  • CDには
    • オーディオCD : 音楽プレーヤーから読み取れる音楽系データを持つ
    • データCD : 各種コンピュータのOSからファイルシステムで扱えるファイル系データを持つ
    の2種類があります。その基本的なデータ構造はFigure 1で示すように両方とも同じ形です。


  • Figure 1: CD内のデータ

  • CD内データはリードイン(Lead In)から始まり、データ領域を経て、リードアウト(Lead Out)で終わります。これらをセットでセッション(Session)と呼びます。リードインの内部にはTOC(Table Of Contents)が置かれており、データの分割数(track数)とそれぞれの位置(時間)、リードアウトの位置(時間)が記述されています。(*5)


  • Figure 2: セッションの構造

  • 基本的なデータ構造が同じオーディオCDとデータCDを、音楽プレイヤーやコンピュータがどうやって見分けているかですが、明確な違いの一つとしてセッション内のトラック数があります。データCDはシングルトラックのみで、オーディオCDはマルチトラック構成が可能です。オーディオCDでは、このトラックが曲毎のPCMデータに相当します。


  • Figure 3: 音楽CDとデータCDのセッション内トラック数

  • もちろんオーディオCDにもシングルトラックがあるので、トラック内のデータがオーディオPCMかファイルシステムから認識できるデータかという違いはあります。

  • そしてisoイメージファイルは、ファイルシステムから認識できるデータを対象にしています。今回はここまでとし、次回、更にセッションと絡めてオーディオ/データCDの違いとイメージファイルの関係を見ていきたいと思います。
Notes
  • 1980年から2010年くらい。CDとして集め始めたのは1995年くらいから。その前はレコードやカセット。
  • 英語曲を聴くには大変助かる機能です。
  • とてもわかりやすいフラグ。
  • どんなジャンルかは書けません。ですが、ラスボス級の攻撃力があったと思います。
  • データの位置とサイズ/時間情報だけです。曲の情報は入っていません。
2020-01-19 : 初版
2020-01-26 : 図の表記を英語に修正
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